EHD and Electrostaic Propulsion Devices
電気流体力学と静電気力による推進装置

EHD推進機のゆっくり上昇・下降について


2022年 8月16日

キーワード; 金属の分極、電荷、静電容量、電界、大気イオン密度、弱電離プラズマ
Keyword; EHD, Electrostaic, Propulsion, Charges, Capacitance, Polarization effect in Asymmetrical Metal Structure, Plasma

ここでは、EHD推進デバイスの上昇と下降について述べます。

直流高電圧をEHDデバイスにただ印加するのみでは、単純に上昇するだけである。
また、その上昇の速度と加速度は非常に早い。ある目的では、その急上昇が目的に合わない場合がある。
ゆっくりと上昇させたい場合もあると考える。

たとえば、人や動物が移動体に乗る場合、飛行機やジェット機等で問題となるのが加速度gの問題です。
この加速度が大きいと、人では健康上人体に悪影響が出ます。極端な例で言うと、マッハを超えるジェット機の加速度の問題です。
また、EHDデバイスが地面などに着陸をするときに、いきなり印加電圧を0にしてドスンと落としてしまうと、人体だけでなくEHD推進デバイスそのものが破壊されてしまいます。

今のところ、EHD推進デバイスには慣性の法則が当てはまるものとして考えます。ここらは正しいかどうか、分かりませんが。


ここでの制御の目標は、EHD推進デバイスをゆっくりとまず下降させることです。
それから上昇です。

前に述べたように、テスラコイルに新たに発振振幅をパルス的に制御する回路を取り付けて、EHD推進デバイスにパルス高電圧を印加することによりゆっくりな上昇と下降の制御を行いました。


図 浮上と着地のイメージ


実験結果


図 上昇と下降の実験に使用したEHDデバイス サイズ 40cm



図 EHDデバイス 上昇実験
EHDデバイスの浮上 動画

結果から言うと、上昇と下降の実験を行い、直流よりもゆっくり上昇・下降させることに成功しました。
速度的に直流印加の場合と比べ1/3 まで減速させることに成功しました。小刻みに階段を上りおりするような感じです。

ここでも、装置の選択やDuty比率等が重要となってきます。
ノウハウがあります。



参考文献
Taku Saiki, “Control of Altitude and Acceleration in Direction of Gravity for Ehd and Electrostatic Propulsion Devices”, viXra.org e-Print archive, viXra:2308.0123, 2023 Aug. 18th, 8page. https://vixra.org/abs/2308.0123